横浜市港南区にて人間国宝羽田登喜男や中村勇二郎、城間栄順、芭蕉布、宮古上布②

買取品詳細

スタッフから一言

横浜市港南区にて買取させて頂いたお着物買取事例の続き。画像上から、人間国宝：羽田登喜男（はたときお）の木賊におしどり文名古屋帯、人間国宝：中村勇二郎（なかむらゆうじろう）の江戸小紋、人間国宝：中村勇二郎（なかむらゆうじろう）の宇治平等院梵鐘文江戸小紋、琉球紅型人気作家：城間栄順（しろまえいじゅん）の紅型名古屋帯、芭蕉布（ばしょうふ）、宮古上布（みやこじょうふ）。どれをとっても素晴らしい作品です。芭蕉布、宮古上布一点は証紙などの付属品がありませんでしたが、いずれも間違いない作品。当社鑑定で買い取らせていただきました。本物が分かる当社だからこその査定額で買い取りすることが出来ました。

羽田登喜男（はたときお）
1911年　金沢市に生まれる
1925年　南野耕月に師事
1931年　曲子光峰に師事
1937年　京都にて独立
1955年　日本伝統工芸展にて初入選
1976年　同展にて東京都教育委員会賞を受賞
1978年　京都府美術工芸厚功労章
1982年　勲四等瑞宝章
1988年　重要無形文化財「友禅」の保持者に認定
2008年　逝去

中村勇二郎（なかむらゆうじろう）
1902年　三重県鈴鹿市に生まれる。
1918年　白子町立乙種工業学校の卒業と同時に父兼松から15年間型紙彫刻を学ぶ。
1950年　白子町染型紙彫刻組合の副組合長に就任。
1954年　同組合の会長に就任。
1955年　重要無形文化財「伊勢型紙道具彫」の保持者に認定、労働大臣より感謝状を受ける。
1963年　鈴鹿市の伊勢型紙継承者養成事業の講師に就任。
1972年　勲五等瑞宝章を受章。。
1985年　逝去。

城間栄順（しろまえいじゅん）
昭和 9年　沖縄県首里市（現在・那覇市）で父栄喜(城間紅型宗家十四代)、母ウシの長男として生まれる
昭和34年　首里高等学校卒業　家業の紅型に従事
昭和45年　沖展会員に推挙
昭和52年　沖縄産業展県知事賞　受賞
昭和59年　沖縄三越において｢城間栄喜・栄順親子展｣を開催
昭和60年　琉球新報産業活動賞　受賞
昭和63年　沖縄三越において｢古琉球紅型と城間家の技｣を開催
平成 3年　沖縄タイムス芸術選賞大賞　受賞
平成 5年　第４０回日本伝統工芸展初出品、初入選
平成 8年　日本工芸会正会員認定
平成14年　日本伝統工芸展　ＮＨＫ会員賞受賞
平成18年　銀座時事通信ホールにて「城間栄順 琉球紅型展 宝布に華咲かち」を開催

芭蕉布（ばしょうふ）
芭蕉布(ばしょうふ)の芭蕉とは、バショウ科の多年草で、高さは２～３mに成長し、更に１～１.５m、幅５０cm程の大きな葉をつけます。
昔から奄美や沖縄などの琉球地方では、芭蕉の葉鞘から採れる繊維で芭蕉布を織っていました。
芭蕉布は沖縄県や奄美群島の特産品として、薄く張りのある感触から、夏の着物や蚊帳、座布団など多岐にわたって利用されております。
現在の沖縄島では大宜味村喜如嘉が「芭蕉布の里」として知られています。
一反の芭蕉布を織るためには、糸がとれるようになるまでに２～３年かかる糸芭蕉を２００本要するといわれ、大変時間と労働の積み重ねを人に課す布です。
近年の喜如嘉の芭蕉布の生産反数は１３０反とのことですが、着尺のみとなれば更に反数は限られます。大変貴重な布となってます。
1974年（昭和49年）4月20日、「喜如嘉の芭蕉布」が、国の重要無形文化財に指定され、喜如嘉の芭蕉布保存会がその保持団体に認定されております。

宮古上布（みやこじょうふ）
日本の三大上布「宮古上布」「越後上布」「近江上布」。沖縄県宮古島で生産されている、国の重要無形文化財指定「宮古上布」の着物や帯は、夏の最高品質の上布といえます。
苧麻（ちょま）という種類の麻をとり、表皮から繊維を取り出し、糸を紡（つむ）ぎ、糸車で撚（よ）りをかけます。図案を作成し絣締を行います。琉球藍で染め、2～3カ月かけて織り上げ、砧打ち（きぬたうち）し、艶出しをして仕上げます。
麻織物ですが、糸は細く、絣模様は精緻で、織り上げた布はロウを引いたように滑らかです。通気性に富み、三代物と言われるほど丈夫で長持ちします。
1978年（昭和53）宮古上布保持団体が国の重要無形文化財保持者に認定されました。