仏像・仏教美術について
仏教美術は仏教信仰に基づき制作された造形美術です。仏像彫刻をはじめ、他にも仏教絵画や仏具、建物などもあげられます。仏教美術がはじまった時代については、明確でありません。一説ですが、仏教の開祖である仏陀が入滅した時が考えられています。その時、仏陀の遺骨は8つに分けられました。そして仏塔に納められたのですが、その塔に彫刻がされました。これが仏教芸術のはじまりという説があります。
●仏陀の教えを視覚的に表現する仏像や絵画が作られました
仏教美術としての仏像制作は、ガンダーラやマトゥーラからはじまったと言われています。また、初期の頃、礼拝のための仏陀の像や伝記などを基にした仏像などが作られました。
仏教美術では仏像以外にも仏画や寺院などもあげられるでしょう。当初、仏陀の教えを伝えるのはあくまで口伝によるものでした。ただ、その教えは視覚的なものではなく理解がむずかしいものです。その教えについて、仏像をはじめ、絵や、建築などでも表現されるようになったのです。それが仏教美術として発展されました。
●日本の仏教美術
日本には、飛鳥時代の607年に建てられたとされる法隆寺があります。これが日本に残る最古の仏教美術でしょう。同時に世界最古の木造建設でもあります。
平安時代は、空海が日本に伝えた密教や平安時代末期の阿弥陀信仰の影響により、さまざまな仏像や絵画が作られました。
例えば曼荼羅は、絵画の仏教美術として一般的にも多く知られています。さらに鎌倉時代になると仏像は力強いものとなりました。室町時代や江戸時代では、水墨画により禅の教えを表現した美術も現れています。また、現代でも多くの仏像が作成されています。そして多くの名工と呼ばれる人が活躍中です。