宗教・宗派による仏像の違い
宗派や宗教で仏像に違いがあります。お仏壇にまつる場合、それぞれ宗派に合わせた御本尊があるのです。ただし、宗派のご本尊とは異なる仏像を置いている人もいます。例えば美術的な要素、あるいは個人的な理由でまつる場合もあります。
●「ご本尊」
・天台宗 釈迦如来・阿弥陀如来・薬師如来・大日如来・観世音菩薩なども。
(天台宗の総本山、比叡山根本中堂の本尊は薬師如来)
・真言宗 大日如来(ただ信仰する仏様があるならそれでもよいという話も)
・浄土宗 阿弥陀如来(脇侍は右側に観音菩薩、左に勢至菩薩)
または(右側に善導大師・左側に法然聖人)の場合もあり。
・浄土真宗 阿弥陀如来(原則として位牌は置かない)
・臨済宗 釈迦如来
・曹洞宗 釈迦如来
・日蓮宗 釈迦如来か十界曼荼羅など
ここであげた仏像はあくまで一例です。宗派で阿弥陀如来の光背が異なっています。仏壇に祀る御本尊に関しては宗派だけではなく地域、仏壇の大きさなどでも大きく異なります。一番よいのは菩提寺に確認をするのがよいでしょう。
像に関して言えば、宗教でも大きく異なります。例えば世界でも多くの人が信仰するキリスト教があります。旧約聖書で偶像崇拝が禁止されています。このためユダヤ、キリスト、イスラム教では偶像崇拝はタブーです。ただ教会に行くとキリスト像があります。キリスト教の宗派も関連しますが、例えば、神の像への崇拝はだめだが、子であるキリストの像を崇拝するのは大丈夫という考え方もあるようです。また、イスラム教では礼拝像などは一切ありません。